一人ひとりに寄り添ってくれる老人ホームを選びましょう

厚生労働省が発表した「簡易生命表」によると、2018年の日本人の平均寿命は、女性が87.32歳、男性が81.25歳でした。どちらも歴代最長の平均寿命を記録し、その理由には医療の発展により、がん・心疾患・脳血管疾患の「3大疾患」による死亡率が改善されたことが挙げられます。

平均寿命が長くなることは悪いことではありませんが、年齢を重ねるに従って体のあちこちに不調が出てしまい、介護が必要となることがあります。そうなってしまっても子どもや親戚等の協力のもと、デイサービス等を利用して住み慣れた自宅で生活を続けることができるのがベストですね。しかしながら、この高齢化社会ですから、介護サービスはどこも余裕がなく、利用までに半年待たされるということも珍しくありません。地方自治体等が運営する特別養護老人ホーム(特養)の入居を待つうちに10年が経過した、という事例もあります。介護度が低い場合やお金に余裕がある場合は、民間の老人ホームなどの介護サービスを利用することでしょう。民間の老人ホームにはそれぞれ様々な特色があり、入居者とその家族のニーズに合わせたサービスを提供しています。

決して安くはないお金を払って入居する老人ホームですから、入居者の心に寄り添い、できる限り希望を叶えてくれるホームであって欲しいですよね。また、老人ホームに入居しても、可能な限り自分らしく、残りの人生を満喫したいと考える方もいるでしょう。入居者一人ひとりに寄り添い、充実した毎日を過ごすサポートをしてくれる介護付き有料老人ホームはあるのでしょうか?

老人ホーム選びのポイントは?

入居後に後悔しないためには、たくさんの情報を集める必要があります。どこの老人ホームも空きがあればすぐに埋まってしまうことがほとんどであるため、ついつい「このホームでいいか」と即決してしまいがちですが、そうすると入居後に「ここは少し違うな…」と感じてしまうミスマッチが起こる可能性が高くなります。たとえ時間がかかっても、見学などをしてじっくりと比較検討するべきです。見学だけではなく、体験入居を受け付けているホームもあります。

入居者本人の希望が優先されるべきなのは言うまでもありませんが、家族が面会に来やすいかなど、交通アクセスや位置も確認しておきましょう。いくら良い条件のホームに入居できたとしても、他の家族が住んでいる場所からあまりにも遠いとなると、面会にも行きづらくなり、結果的に家族の顔を見れないまま何年も過ぎる、ということもありえます。

他にも、ホーム内で行われている行事にも注目しましょう。たとえば「お誕生日会」のようなイベントがある場合は、ホームの他の入居者と触れ合う機会があるため、新たな友人と刺激を与えあうこともできます。ホームによってはお楽しみ会のように職員と入居者双方が触れ合う機会を設けていることもあります。ホーム内の人間関係が良いと、イキイキと過ごすことができるでしょう。

最後まで自分らしく充実した人生を送るには?

自分らしく、充実した人生を送るためには主体性が重要です。たとえば、老人ホームを選ぶ際も「お金を出してくれる息子夫婦に悪いから…」と遠慮して希望を言えないようでは入居してからのミスマッチに悩むことになるでしょう。いくつか条件を出し、大切なものから順に番号を振りましょう。目に見えてわかる行動指針があれば、ご家族の方も施設の特徴にあたりをつけやすくなります。入居予定者本人が率先して情報を入手することも大切です。健康面で問題がなければ見学に行き、施設の人から話を聞くことがおすすめです。
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